
自宅での癒やしの時間を与えてくれる可愛らしいペットたち。近年ではペットにする生き物の種類も多岐にわたるようになり、犬や猫以外のエキゾチックアニマルを選ぶ人たちが増えてきています。
中でもフェレットは、愛嬌のある動きと可愛らしい容姿、飼育のしやすさから注目度が上がっている動物!最近ではさまざまなフェレットオーナーさんがSNSなどで日頃の様子を発信しており、それを観てフェレットファンになる人も少なくありません。
今回はそんなフェレットの特徴や魅力などをまとめてご紹介。これを読めばきっとあなたもフェレットが飼いたくなりますよ!
目次
フェレットの起源

フェレットは、ヨーロッパケナガイタチという野生のイタチを家畜として品種改良することで作られた動物といわれており、起源はなんと約3000年以上も前!かつては古代ギリシャ人やローマ人も飼育していたといわれています。
ヨーロッパではウサギ狩りやネズミ退治、さらには電線やケーブルの配線の手伝いなど、幅広いシーンで大活躍!狭い場所を得意とするフェレットの特徴を活かし、現在でも様々な場所で人の役に立っています。
最近では犬や猫に次ぐ第三のコンパニオンアニマルとしての需要が高まり、アメリカや中国をはじめとする海外にいくつものファームが設立。ファームによって違った魅力を持つフェレットたちは日本にも輸入されるようになり、それに伴い国内のフェレット飼育者も増えていくこととなりました。
エサは何をあげればいいの?

ふわふわで愛らしい見た目のフェレットですが、ウサギやネズミを狩っていたヨーロッパケナガイタチをルーツに持つ彼らは完全肉食動物。だからといって、私たちが普段食べている加工された生肉はフェレットの餌には不向きです。
肉だけでなく、骨や内臓といった部位にもフェレットにとっての重要な栄養素が含まれています。そのため、しっかりと栄養バランスが考えられた専用のフェレットフードを与えるのが最適です。
ハムスターやウサギといった可愛らしい小動物が好む野菜やフルーツを与えたくなってしまうところですが、フェレットにとってそれらは厳禁。食べたとしてもそれらを体内で消化・分解できず、体調を崩したり、病気に繋がることがあります。
フェレットの健康・長命を考えるのであれば、フェレット用に開発されたフードやおやつを選んであげましょう。
どんな飼育環境が必要?

ペットを飼う上で気になる要素のひとつになるのは、必要な道具や飼育スペース。フェレットは大きい子でも体長は約45センチ、体重は2kg弱程度と扱いやすいサイズなうえ、1日のほとんどは寝て過ごしているため、広いスペースはそこまで必要ありません。
販売されているフェレット用のケージは幅が約60~90センチとコンパクト。普段はケージ内で過ごし、1日のうち1~1時間30分部屋の中を散歩する程度で終生飼育が可能なので、マンションやアパートといった集合住宅に住んでいる人でも無理なく飼えます。
フェレットは暑さに弱く寒さに強い生き物なので、夏場のエアコンは必須。西日などの直射日光が当たる場所も避けましょう。基本的に人間が快適に過ごせる24℃程度の気温を保ってあげるようにすれば、問題ありません。
フェレットはどんな性格?

フェレットの性格は一言でいえば“好奇心旺盛”。初めて見るものには目を輝かせながら近付いて行ったり、人間に対しては物怖じせず進んでコミュニケーションをはかったりと、野生動物ではなかなか見られない天真爛漫な姿が魅力です。
部屋に放して様子を見ていると、買い物袋やズボンといった狭い筒状のものに入りたがったり、踊るような激しい動きで遊んだり、かと思えば、ひっくり返った体制で口を開けたままグーグー寝ていたりと、コロコロと変わる動きで飼い主を飽きさせません!
「ペットといっぱいスキンシップをとりたい!」「ペットと一緒に楽しい思い出をたくさん作りたい!」とお考えの人には、フェレットはぴったりの動物といえるでしょう。
フェレットの魅力
飼育環境や性格など、フェレットについてのさまざまなことが分かってきたところですが、フェレットのおすすめポイントはまだまだあります!
ここからはフェレットの魅力をまとめてご紹介。これを知れば、フェレットのことがますます好きになるはずですよ!
鳴かない
フェレットは猫や犬のように大きな声で鳴くことはありません。遊びの最中などで興奮すると喉を鳴らすように「クックックッ」と声を出すことがありますが、それもごく小さな音量。
鳴き声で近所に迷惑を掛けることもないので、集合住宅に住んでいる人も安心して飼育できます。
噛まない
フェレットは肉食動物のため長く尖った犬歯が生えていますが、むやみに人に噛みついたりすることはほとんどありません。遊びの延長で噛んでしまうことがありますが、噛んだ都度しっかりとしつけをすることで頻度を減らしていけます。
その他にも歯の生え変わりのタイミングでかゆがって色々な場所をかじることがありますが、その場合はオモチャを与えることで対応が可能です。
人になつく
人に対して恐怖心をほとんど持たないフェレット。抱っこしてほしい、遊んでほしいなど、自ら進んでコミュニケーションを取ろうとしてきます。
「神経質でスキンシップが取りにくい…」、「人間に対して攻撃的で世話に苦労する…」などの心配が少ない、まさに“コミュ力高めなペット”といえるでしょう!
臭いが少ない
イタチ科の動物といえば強烈な臭いで攻撃するスカンクが浮かびますが、フェレットも同様にかなり臭いが強いのでは…?と思ってしまうかもしれません。
実はフェレットにも臭いの元となる臭腺が生まれながらに備わっています。ですが、販売されているフェレットのほとんどは臭腺の除去手術済み。そのためスカンクのように強烈な臭いを出すことはありません。
最近ではさまざまなタイプのペット向け消臭グッズが販売されており、その性能も年々良くなってきています。自分のライフスタイルに合わせて臭い対策を行えば、より快適なフェレットライフを満喫できますよ!
フェレットを飼う上での注意点
「こんなに愛らしくて魅力いっぱいのフェレット、飼わない訳にはいかない!」とフェレット熱が上がってしまった人もいると思いますが、ちょっと待ってください!フェレットと飼い主、お互いが幸せな生活を送るためには、いくつか気を付けなければならないポイントがあります。
最後にフェレットを飼う上での注意点をいくつかまとめてご紹介しますので、ぜひフェレットをお迎えする前に一度確認をしておきましょう!
遊ばせる部屋の環境に注意!
運動不足やストレス解消を兼ねて、1日に1度はケージから出して部屋で遊ばせることをおすすめしますが、部屋の中にはフェレットにとって危険がいっぱい!狭い場所を好む習性があるため、家具のすき間やカーペットの下などさまざまな場所に潜り込んでしまいます。
さらには色々なものをかじってしまうため、電化製品のコードや尖ったもの、消しゴムや果物の種など、誤食が心配なものはあらかじめ取り除いておきましょう。
高い場所に登るのも大好きなフェレットですが、高い場所から降りるのがあまり上手ではありません。視力が弱く、高低差が分からず飛び降りてケガをする可能性もあるため、遊ばせている時はどこにいるのか確認を怠らないようにしましょう。
熱中症に注意!

フェレットは寒さに耐性がありますが、汗腺が全くないため暑さにはとっても弱い動物。室温が28度以上になるだけでも熱中症になる危険があります。
冬に直射日光の当たる窓際にケージを置いておいただけで熱中症になったという事例があるため、寒い季節でも油断は禁物。日中は適度な明るさでかつ風通しが良く、昼夜を通して温度差が少ない場所を選んでケージを設置してあげましょう。
絶対に食べさせてはいけない食べ物
先に説明したようにフェレットは完全肉食動物。基本的にはフェレットフード以外の食べ物を与える必要はありません。中でもチョコレートやタマネギには中毒を起こす成分が入っているため、絶対にNG。タマネギ以外にも長ネギやニンニク、ニラにも同じ成分が含まれているので同様に注意しましょう。
人間にとって一般的な飲料である緑茶やコーヒーに含まれるカフェインも、チョコレート中毒の原因であるデオブロミンと似たような構造を持っているため要注意。うっかり誤飲させないために、遊ばせる部屋には置いておかないようにするのが安全です。
他にも下痢を引き起こす牛乳など、気を付けるべき食物はまだまだあります。原則として人間用の食べ物はフェレットには与えないようにしましょう。
予防接種と健康管理はしっかりと!

あまり知られていませんが、フェレットは犬猫と同じように病気やトラブルがある動物。予防接種や定期的に健康診断を受けることで、大きな病気を未然に防ぐことができます。
中でも1度かかると致死率がほぼ100%といわれる犬ジステンパー症は、フェレットにとって非常に恐ろしい病気。予防接種で感染を高い確率で防ぐことができるため、定期的に欠かさず受けましょう。
同様に蚊が媒介となるフィラリアもフェレットにとって非常に危険な病気。犬の場合は手術で取り除くことができますが、体の小さなフェレットは手術ができないため予防が最善となります。蚊の発生する時期に予防薬を飲ませるだけでOKなので、ぜひ動物病院で処方してもらいましょう。
他にも、椎間板ヘルニアや腸閉塞、骨折などさまざまなリスクがあるので、日頃からケージや散歩をする部屋の環境について気を付けてあげることが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?!フェレットは、好奇心旺盛で天真爛漫、一緒に暮らしていると毎日楽しい行動を見せてくれる、魅力がいっぱいの動物です。
今回ご紹介した内容を知ったうえで「やっぱりフェレットをお迎えしたい!」と思ったら、ショップに足を運んでみるのがおすすめ。気になることは店員さんに事前に質問しておけば、お迎えもスムーズに進められます。
もしかすると、あなたの生活を一変させてくれる運命の子がいるかも?!ぜひ可愛いフェレットたちに会いに行ってみましょう!











